脊椎骨粗鬆症・椎体圧迫骨折
初老期や老年期に見られ、男性より女性に多く、特に女性では閉経後に発病することが多い。
骨粗しょう症では、造骨細胞より破骨細胞の活性が高まり、骨密度が減って骨折し易くなります。椎体は特に骨粗しょう症の影響を受けやすく、しばしば圧迫骨折を起こして突然背中にひどい痛みが生じたり、脊髄神経根が圧迫されて背中に慢性の痛みが生じます。
脊椎骨粗しょう症による骨折のほとんどは背中の上部と中央(胸椎や上部腰椎)に発生します。腰部の倦怠感、重圧感、腰痛が生じ、時には激痛の為体動困難になり、臥床しがちになります。胸椎が前方に曲がり、身長は縮んできます。
レントゲンでは腰椎椎体の骨梁陰影が減少して、スリガラス様となり、輪郭のみが明らかとなる。荷重により椎体の形が変形し、楔状椎や魚椎変形を呈してくる。
実際の骨密度は、いろいろな種類の骨密度測定器によって測定でき、椎体骨折を起こしてない人の場合、若い人の平均骨密度の70%未満まで減少すると、骨粗鬆症と診断される。