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オスグッド病
発症は概ね10~14歳です。膝蓋骨の少し下方の盛り上がったところ(脛骨結節)に痛みと腫れを生じます。膝を伸ばす動作は、大腿の前面にある大腿四頭筋が収縮して、脛骨結節が引っ張られて起こります。しかし、この部分は成長期ではまだ軟骨の部分が多くて弱いため、繰り返し引っ張られることで骨や軟骨の一部が剥がれます。これが、オスグッド病です。初期なら短期間スポーツ活動を一部制限するだけで治りますが、進むと一定期間局所の安静が必要となります。さらに進むと装具療法(写真左)や、時には手術(写真右)が必要となります。放置すると疼痛が成長終了後にも残ることがあります。
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a
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b
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c
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d
オスグッド病
(骨癒合が得られて治った例)
13才、男性、バスケットクラブに所属、
膝関節の下方に痛みを生じて受診。
(a)初めて診察を受けた時、遊離した骨片
が見られる。癒合の可能性があるので、
装具療法を開始。
(b)8ヶ月後、遊離骨片は母床に癒合、
全く症状はない
オスグッド病
(手術をしなければならなかった例)
16才、男性、サッカー、バレーボール、陸上
をしている。長期間、疼痛が持続している。
(a)初めて診察を受けた時、遊離した骨片
が見られる。もはや癒合の可能性は無い。
(b)手術後、全く症状はない。