足関節の捻挫と靱帯断裂
足関節の捻挫はスポーツ外傷の中で最も起こりやすいものの一つです。軽いものでもスポーツ復帰にはかなりの時間がかかります。程度が重症かどうかは、X線撮影やストレスX線撮影や、時には関節造影をしなければよくわかりません。
検査の結果、靭帯が断裂していることも少なくありません。靭帯断裂が見逃されると、その後に捻挫を繰り返したり、スポーツをすると痛くなったり、数年後に関節の変形を来したりします。「捻挫が癖になっている」というのは間違いで「靭帯が切れたままになっているために関節が不安定になっている」のです。(写真)
「たかが足首の捻挫」と考えず、正確な診断と治療を受けることが重要です。
⇒【誤った知識】関節を捻った(捻挫)くらいは、たいしたことではない
足関節前距腓靭帯断裂 15歳、女性、バレーボールの着地で負傷. (左) 手術前のストレスX線検査.外側のグラツキが強く、
単なる「捻挫」でないことが分かる. (右) 手術後のストレスX線検査.安定した関節になっている.