整形外科とスポーツ医学(その深い関係)
スポーツを目的で分けると、健全な心と身体づくりの学校スポーツ、勝つことが目的の競技スポーツ、健康づくりやレクリエーションとしてのスポーツ、あるいは疾病治療やリハビリテーションとしてのスポーツと多様ですが、いずれの場合であってもスポーツの目的を達成するためには、安全に行うこと、あるいは一歩進んでより効率的に行うこと(例えば競技スポーツにおいては競技力を高めること)が求められます。
そのためには、トレーニング方法やコンディションづくりなどを研究し、その結果を環境の整備、用具の改良、時にはルールの改正に生かすことが必要です。
一方、個々のスポーツをする人に対しては、メディカルチェック(43ページ)を行って予防策を講じる必要があるほか、治療においても特に競技スポーツにおいては最終到達目標、復帰までの期間の短縮、再発予防などレベルの高い治療が要求されます。
整形外科は、スポーツ外傷・障害の予防・治療にとどまらず、それぞれのスポーツの目的が達成できるように、医・科学的な研究とサポートを行う専門科なのです。